出産後、退院前にいくつか産後にかかりやすい病気や症状について説明がありました。その中に「乳腺炎」の項目があり、注意してくださいと看護師さんから言われましたが、その時は私が乳腺炎にかかるとは全く思っていなかったので「ふ〜ん」くらいにしか思いませんでしたが、完全に甘かったです。乳腺炎とまではいかなくても、乳房が痛む、カチカチになる等のトラブルは多々あるようです。
産後から2ヶ月目となり、母乳育児に日々奮闘していたある日、私はギョッとしたました。明らかにおっぱいの様子がおかしいのです。不安になってネットで検索し(まさか私は…この症状…乳腺炎?!乳頭炎?!どうしよう…)と不安にかられました。
では、具体的になった経緯や症状、その後の流れをお話していきます。
乳管閉塞、乳頭炎とは
乳管閉塞とは乳管が詰まって母乳が出にくくなり、乳頭にしこりができることです。
乳腺炎とは乳腺が詰まることで母乳が溜まり、乳房に炎症が起きることです。腫れ、しこり、痛み、38度以上の熱症状を伴います。
※詳しくは病院で確認してください。ネットでも詳しい情報が多数掲載されています。
胸の変化と痛みについて
では乳頭閉塞と乳腺炎が実際にどんな感じだったのかお話していきます。
まず私の場合は授乳の度に乳首が痛いという乳頭痛状態が続いていたというのが前提にありました。そして痛いと思いながら授乳を続けて1ヶ月半頃、突然乳房がパンパン、カチカチになったのです。乳腺炎になるとよくおっぱいがカチカチになると言いますが、まさにそれでした。カチカチというのはおっぱいの中が丸々岩に変化したような感じでした。
また痛みについてですが、授乳中は吸われる時に乳頭が痛かったのですが、乳腺炎だと感じだ時は、授乳後に内側からズキズキと強い痛みが押し寄せて目を見開いたのを覚えています。夜中の授乳後で寝かしつけた後だったので赤ちゃんも夫も寝ていて、一人で無言で湧き上がる痛みに耐えました。だんだん強い痛みが鎮静されて行き、その後寝ることができましたが、とても不安になり次の日に母乳外来へ相談の電話をかけました。
母乳外来の受診までの間したこと
助産師から教えてもらったアドバイスは、
- 発熱まで出ていないので、1週間後の母乳外来で大丈夫だが、もし悪化した場合は即病院へ。
- 母乳の詰まりが原因だから、多少痛むけど赤ちゃんに吸わせた方が治る!
- 赤ちゃんに吸ってもらうことで詰まった穴がポンッと開通すると痛みが治まっていく。
- とにかく吸わせることでちょっとずつ良くなっていく。もし予約日までに良くなれば、母乳外来をキャンセルでも大丈夫。
というアドバイスを頂いて、診察日までとにかく泣いたら赤ちゃんに授乳をして乗り切りました。助産師のアドバイス通り、徐々に痛みが和らいで行き、母乳の出てくる穴が白く埋まっていたのが、開通してジュワ〜と母乳が出てくるようになりました。
母乳外来の様子
助産師にアドバイスを受け自宅で母乳を積極的にする事で痛みは改善されていきましたが、せっかくとれた予約だったので、授乳の不安解消も兼ねて母乳外来に行きました。では、どんなケアをしてもらえたのかお話します。
私が受診した母乳外来は、受付を済ませた後今困っている内容のヒヤリングがあり、個室で助産師に状態を診てもらい、アドバイスを受けるという流れでした。個室にはベビーベッドやベビースケール、赤ちゃんをあやす玩具、診察ベッドがありました。助産師と会話をしながら、赤ちゃんの体重を測って体重の増え方をみてもらったり、乳腺炎が悪化していないか胸の状態を診てもらいました。おっぱいの硬さや乳汁の出方、赤ちゃんを抱っこしての飲ませ方も見てもらえて、その様子からアドバイスがありました。産院の退院後に手探りで必死に授乳と奮闘して、毎日苦しんでいた感じだったので、胸の状態も飲ませ方も赤ちゃんの成長も良好とプロから言ってもらえて、とても安心したのを覚えています。乳腺炎等になる前に、1人で頑張らずにそもそも【授乳が不安】という理由で母乳外来に行っておけば良かったなと、時が経ってからは思います。
助産師からのアドバイス
母乳育児で気になっていたことがあり、アドバイスを頂けたのでこちらに書いておこうと思います。
【飲ませ方について】
赤ちゃんの首が座ったら、横抱きの授乳から縦抱きの授乳に変えることが可能です。縦抱きにすると授乳した体勢のままゲップを出す事ができるというメリットがあります。(私は縦抱きも試しましたが、横抱きの授乳の方がやりやすく、卒乳まで横抱きでした)
【外出時のミルクの準備について】
お出かけ前日に哺乳瓶の準備は可能です。ミルトンの洗浄後乾燥させて密閉すれば3日くらいは洗浄効果が保たれるので、お出かけ前日に準備しても大丈夫です。(私の場合は産後2ヶ月過ぎた頃には夜中以外は母乳のみになっていたので、結局お出かけ準備に哺乳瓶は不要になりました)
【外出時の授乳について】
屋外で授乳する人は少ないですが、授乳ケープでする人もいます。事前に授乳室があるかを調べてからお出かけすると良いです。差し迫った場合は多目的トイレ等の個室でしても大丈夫です。(私は産後に授乳ケープを使って授乳する練習をしましたが、赤ちゃんは嫌がるし私も上手にできずとても負担に感じ、外出時は授乳室がどこにあってどのタイミングでどの授乳室を利用するかシュミレーションを立ててから外出していました)
【搾乳した母乳を外出時に持っていく場合について】
搾乳した母乳を飲ませる時は、40℃くらいの湯で人肌に温めてから飲ませるので、別途お湯を持っていくか、飲ませる時に湯が沸かせる場所があるか確認した方が良いでしょう。こだわりが無ければミルクを持参した方が断然楽です。(ただでさえ外出が大変なのに、その手間をするなんて絶対無理だったので、私は搾乳した物を外出時に使うことはありませんでした)
【予防接種について】
近くの病院で予防接種が受けられるか確認しましょう。区をまたぐ場合は助成が受けられるかの確認もしましょう。(私は里帰り出産だった為、赤ちゃんの予防接種は産院ではなく家から近い小児科を探して受けました。その後もそこの病院が子供の掛かり付け医院になっています)
まとめ
乳腺炎になった時のお話をしましたが、後に母乳育児をした友人や先輩などと話をすると、おっぱいがカチカチになって痛かったという思い出がある人が多いです。乳管閉鎖や乳腺炎とまではいかなくても、母乳育児をすると何かしらトラブルを抱えるものなのかもしれません。ただ産後は頻回授乳ですし、外出もままならないので母親だけでその辛さを抱え込み、時が過ぎるのを耐えて乗り越えてしまいがちです。現代で母親だけが辛さを耐えて乗り越えるのはナンセンスかなと思います。正直、こればかりは夫は役に立ちませんし、どんな辛さか分かってもらえません。初めて出産でおかしな症状が無くても、授乳が不安・負担に感じていれば、助産師等頼れる人にすぐに頼ってください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント